最近の事例
リモートワークから事務所出勤への移行(従業員の戸惑いとその対策)
2020年3月から2023年11月まで本社は基本的に全員リモートワークにしていました。最初は事務所出勤の方が効率的では無いかとか事務所でしか出来ない仕事があるとかで困惑する部分もありました。会議は全てZOOMで実施するようになり、顧客との打ち合わせも大半がZOOM等オンラインに置き換わりました。半年もすれば、皆次第に慣れてきて特に不都合を感じることも無くなりました。当初は自宅の水光熱代が増える等の意見もありましたがそのことより自宅での作業の快適性が上回るようになり、徐々にそのような意見も聞こえなくなりました。業務も全てオンライン化が可能になるようにカスタマイズされていきました。約3年半のテレワークに全員が慣れ、そのメリットを享受し、ワークライフバランスを両立させていっていました。リモートワークの効率的に仕事が出来るというメリットよりもコミュニケーションが不足するというデメリットのが上回ると考え、事務所の移転を機に2023年12月より全員リモートワークから事務所出勤に一斉に切り替わりました。急なこともあり従業員に戸惑いが生じた。業務が非効率になる、通勤の混雑で体力的に厳しい等の意見でテレワークの復活を希望する意見も多々出てきました。
テレワークのメリットより対面での業務を実施することにより、コミュニケーションが活性化され業務が効率化されると考えています。例外を認めると中途半端になる為、例外を認めないという方針を取っています。
一般論
・世の中の流れ
新型コロナウイルスのパンデミックにより、2020年から多くの企業はテレワークを導入しました。従業員は自宅での勤務に慣れ、柔軟な働き方ができるようになりました。しかし、1年ほど前から、徐々に事務所への出勤が再開され、企業は従業員の出勤とテレワークをどのようにバランスさせるかを模索しています。この過渡期において、多くの従業員が困惑しており、企業はその対応を迫られています。
・従業員が感じる戸惑い
テレワークから事務所勤務への移行には、多くの従業員が戸惑いを感じていることが分かっています。まず一つは、通勤時間の再発生です。リモートワークの間は、通勤時間がなく、自由な時間が増えたと感じる従業員が多く、その生活リズムを戻すことにストレスを感じています。また、リモートワークで自分のペースで仕事ができていた人々にとって、オフィス勤務に戻ることで監視されているように感じたり、上司との対面でのコミュニケーションに対して不安を抱くこともあります。
さらに、仕事環境の違いも大きな要因です。自宅での仕事は、子供やペット、家庭の事情などに対応しながら行える一方、オフィス勤務ではそうした柔軟性がなく、家事や育児との両立に苦労する人も多いでしょう。また、オフィスの環境や人間関係に慣れるまでに時間がかかり、仕事の効率に影響を与える可能性もあります。
・企業の対応策
従業員の戸惑いを解消し、スムーズな移行を実現するためには、企業側も積極的な対策を講じる必要があります。まず、企業はリモートワークからオフィス勤務への移行に際して、従業員の意見をしっかりと聞くことが大切です。アンケートや意見交換の場を設け、どのような不安や懸念があるのかを把握し、それに基づいて柔軟な働き方をサポートする体制を整えることが求められます。
一つの有効な対策は、ハイブリッドワークの導入です。リモートワークと出勤を組み合わせた働き方を推奨し、従業員が自身のペースで仕事を進められるようにすることです。例えば、週に数回の出勤日を設定し、それ以外の日はテレワークを許可するなど、柔軟なスケジュールを提供することができます。
また、オフィス環境の改善も重要です。感染症対策として十分な衛生管理を行うことはもちろん、従業員が快適に働けるようにオフィス内の設備を整えることが求められます。例えば、デスクの間隔を広げたり、リモート会議用の設備を充実させたりすることで、出勤時の不安を軽減することができます。
さらに、リーダーシップの強化も欠かせません。上司やマネージャーは、従業員が安心して仕事を進められるようにサポートする役割を担います。リモートワークとオフィス勤務の違いを理解し、柔軟かつ効果的なコミュニケーションを取り入れることで、従業員の不安を和らげることができます。
・結論
テレワークから事務所勤務への移行には、従業員の戸惑いや不安が伴うのは当然ですが、企業がその声に耳を傾け、柔軟かつ適切な対策を講じることで、スムーズに移行することができます。ハイブリッドワークをはじめとする柔軟な働き方を導入し、従業員の生活環境に配慮した対応をすることで、より良い職場環境を築くことができ、モチベーションがアップするでしょう。
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