宿泊関連企業の売掛回収

ホテルマネジメント 「哀」

最近、宿泊業界では特に海外OTAと言われる海外のインターネット宿泊予約サイト経由での予約が急増しつつある。インバウンド増加に伴う海外からの宿泊客に加えて日本人も海外OTAを利用して予約を入れてくることが常識となりつつある。先般のブッキングドットコムの送金遅延問題等売掛金の回収管理についても問題になりつつある。

旅行会社やOTAからの売掛回収を確認する際の留意点

宿泊業界において、旅行会社やOTA(オンライン旅行代理店)からの売掛金を確実に回収することは、健全な財務運営において非常に重要である。不備が発生すると、キャッシュフローの悪化や取引先との信頼関係に影響を及ぼす可能性がある。

また、海外OTAの中には入金リクエストをかける必要があり、忘れるとチェックアウト後150日経過で請求権を失うことも契約に明記されているので注意が必要になる。

帳簿管理の徹底

•正確なデータ記録: 予約時点からの客室利用実績、金額、手数料控除額などを正確に入力。

•システム統合: PMS(プロパティ管理システム)と会計システムを連携し、データの一貫性を確保。

•月次照合のルーチン化: 売上実績を基に、旅行会社やOTAからの送金額と突き合わせる作業を定期的に行う。

宿泊産業においての売掛管理の特徴

宿泊産業における売掛管理の特徴は顧客や団体においては他産業と同様の管理で問題ないと思われるがOTAと呼ばれるインターネット宿泊予約サイト経由の売掛管理に特徴がある。ホテルシステム側での売掛計上はゲストチェックイン日から日々計上される。一方OTAではチェックアウト日に売上が計上されるので月末から翌月初に宿泊のゲストに関する分は不一致となる。よってOTAごとのPMS上の月間売掛額とOTAごとの入金明細はまず一致しない。

差異はどのゲストの売掛額かを把握する必要がある。100室程度のホテルで約2500件のデータを確認する必要があり事務作業が煩雑になり、担当者の忍耐力が必要となる。キャンセル料に関してもPMSに自動で計上されることが無い為、不一致の原因となり、手動でPMSに計上する必要がある。

宿泊産業における売掛管理対策

PMSの売掛一覧とOTAの明細を確認し、未計上のキャンセル料を計上する。

その後、不一致なものの原因を確認し、一覧表にする。

今後この部分はRPA等の導入により自動で確認していき効率化を進める余地があると考える。

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