今回はホテルの宿泊代金等の未回収客の対策について考えたい。宿泊業界では未回収客の発生を防止するために細心の注意を払っているが定期的に未回収客が発生してしまう。
この場合の未回収客に関してはスキッパーと違い、ある程度の連泊で支払う意思は見せつつも支払わない(支払えない)客である。
未回収客が発生するケース
・宿泊代は支払い済みでも館内でのレストラン等の利用が宿掛、チェツクアウトに来ず、出発してしまう。
・チェックイン時の予定された宿泊代は支払い済、その後延泊の予約を入れてくる、当初は延泊分も支払い、ある程度信用させて更に延泊の予約を入れてくる。いつの間にか事前の入金も無し、その後部屋には荷物があるが音信不通。また、連絡が取れたとしても、期日に支払いに来ず。
発生する原因
・支払いが後払い
・企業団体等で売掛対応している。
・延泊による長期滞在のことが多く、部屋に荷物を放置したままなので逃げないと安心してしまう。また、追い出そうにも荷物を片付ける必要があり、このような客は荷物が多い上に散らかしていることが多く、かなり労力がかかる。無断で荷物を移動することによるクレーム、荷物の破損時の補償等を考えるとそのリスクを回避しようとして出来ない。
・ある程度の支払いがされている為、性善説を適用し、対応が甘くなる。
対応策
・前払い、オンライ決済を徹底
・デポジットを取る
・デポジットの入金がない場合は宿掛けを認めない
・企業団体でも前振込の依頼を徹底
・延泊による長期滞在の場合でも、必ず事前払いの徹底を依頼する、もし事前払いがない場合は荷物があっても移動したり、処分する旨の同意を取り付ける。
まとめ
よく有るのがフロントスタッフと未回収客が顔見知りになり、フロントスタッフが未回収客に厳しいことを言いにくい微妙な関係に陥った時に起こる可能性が高い。未回収客もそのあたりは心得ており、その頃合いを見て仕掛けてくるので注意が必要。私も経験があるが未回収客と顔見知りになり、会話を交わすようになるとなかなかルールの徹底を依頼しにくい雰囲気になる。実際に未回収客にならない場合も有るがそのような顧客はやはり自発的に支払いをするものである。期日通りに支払わない場合は未開集客になる可能性が高い。ルールを徹底して、被害が少額のうちに出ていってもらうしか無いと考える。
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