若手社員の入社から退職まで
若手社員の職業意識について考えさせる出来事があったので振り返ってみたい。
最近、20代前半の第二新卒の女性がマーケティング部門に入社してきた。採用時に履歴書を確認するとマーケティング部門で勤務の経験は無いことと新卒で入社した会社を半年で退職していることが気になった。個人でSNSを活用しており、知識も十分に持っており、SNSの活性化を見越して採用となった。若いことや向上心もあり、将来性を期待されての採用だった。代表者や幹部とも面談し、明るい雰囲気と積極性を買われ、入社早々に全社員に対してSNSに関するレクチャーをすることとなった。
しかしその後、体調不良で早退、翌日には退職希望の連絡が入った。実質2週間で見切りをつけられたかたちだ。全社員に対するレクチャー等のプレゼンをするという事などは入社前には聞いておらず、業務の認識に齟齬があったことが原因。表面上はポジティブな印象で積極性を感じられる人物だったが、内面とは乖離が有ることを思い知らされた。
代表者や幹部はこのレクチャーが成功すると社内での本人の評価がアップして本人のキャリアにもプラスになるとの思いで入社間もない社員にチャンスを与えたのだった。それが裏目に出てしまった。人間にもよるが、やはり大部分の日本人は大勢の前でプレゼンをしたりすることにかなりの不安やストレスを感じるのだと思う。そのことが把握出来なかった。コミュニケーション不足も一因なのだと思う。
今回のことで勉強になったことは人間には表面と内面に乖離があることがあり、その辺りを見極める為にコミュニケーションが重要だということだ。また最近の若い方は良くも悪くも入社前と入社後の業務等に齟齬が有る場合は我慢してやりたくないことをやり続けることもなく、決断力があると感じた。もはや「我慢して石の上にも3年」という精神論の世界は通用しないようである。
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