タイムカードとエクセルをやめました ― ホテル運営会社がクラウド勤怠管理システムを導入して変わったこと
当社ではつい先月まで、紙のタイムカードと手作りのエクセルで勤怠管理を行っていました。今回クラウド型の勤怠管理システムを導入したところ、想像以上に効率化が進みましたので、同じ課題を抱える同業の皆さまに率直なところを共有させていただきます。
紙とエクセルの限界
ホテルの勤怠管理は、一般的なオフィスワークとは事情が異なります。フロント、客室清掃、レストラン、ナイトフロントと職種ごとにシフトが違い、深夜・早朝勤務も日常的に発生します。パート・アルバイトの比率も高く、勤務パターンは人それぞれです。
その結果、締め日を迎えるたびに、打刻を一枚ずつエクセルに手入力し、深夜割増や休憩時間を計算し直し、押し忘れがあれば本人に確認して回る、という作業が発生していました。担当者は締め日前後に丸二日近くを取られ、手入力である以上、転記ミスのリスクも常につきまといます。
さらに、複数施設を運営していると「今どこで何人稼働しているのか」が本社側から見えません。残業が積み上がっていることに気づくのが月末になってしまう。これが最も大きな課題でした。
導入から一ヶ月で変わったこと
最も変わったのは締め日の集計作業です。打刻データが自動集計されるため、担当者の作業は「アラートが出ている箇所を確認して修正する」ことが中心になりました。集計にかかる時間は、体感で従来の5分の1程度です。
もう一つ大きいのが、勤務状況がリアルタイムに見えるようになったことです。残業時間が基準に近づいたスタッフを月の途中で把握でき、シフトを組み直すなどの手を打てます。「集計してみて初めて分かる」状態から抜け出せたことは、労務管理の面でも安心材料です。
つまずいたのは、システムそのものではありませんでした
導入直後は現場に戸惑いもありました。長年タイムカードに慣れたスタッフにとって、打刻方法が変わることは小さくない変化です。当社では各施設に一名ずつ推進役を置き、最初の二週間は打刻漏れを毎日確認しました。この立ち上げ期の伴走が定着の分かれ目だったと感じています。
また、就業規則と実際の運用がずれている箇所は、設定の段階で必ず表面化します。手間ではありますが、この機会に自社のルールを棚卸しできたことは副次的な収穫でした。
勤怠管理のシステム化は、事務作業の削減にとどまらず、スタッフが働きやすい環境をつくる土台になるものだと実感しています。
なお、どのような観点でシステムを選んだかについては、別記事「中小規模のホテルがクラウド勤怠管理システムを選ぶときのチェックポイント」にまとめました。あわせてご覧いただければ幸いです。


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